都市ガスは、使う場所で変化してるってホント？
普段何気なく使用している都市ガスは、どんな状態で家庭に届けられるのか、アズビル金門に教えてもらったよ。
都市ガスは高圧、中圧、低圧と遠くまで効率良く届くように 圧力を調整していきます。
ガスはこうして家まで届く！
みなさんが使用している都市ガスの元になる天然ガスのほとんどは、外国から一度にたくさん運べるように、液体の状態で輸入しています。液体の天然ガスは、届いたあと気体に戻され、輸送効率を高めるため、圧力を高圧、中圧、低圧と下げながら届けています。その流れを紹介しましょう。
❶ ガスを輸入する
都市ガスの元になる天然ガスのほとんどは、冷やして液体の状態にした、液化天然ガス（LNG）として輸入されます。
❷ LNG基地
輸入されたLNGは、LNG基地で温められて気体に戻されます。この時、輸送効率を高めるため、ガスは高圧の状態で送られます。
❸ 使用者に届けられる
高圧ガスは、導管を通って使用者に届けられます。
気体のガスは、かかる圧力が高いほど体積が小さくなるケモ。高圧のほうが、一度にたくさんの量を遠くまで運べるから、輸送効率が高くて便利だケモ
❹ ガバナステーション
LNG基地から送られて来た高圧のガスを減圧して中圧のガスにします。
ガバナステーションにある高圧ガバナ
LNG基地から高圧で送られてきたガスを、中圧に減圧します。
ガバナって何？
都市ガスは、一般的に工場や大型のビルなどには中圧で、一般家庭や商業施設などには低圧の状態で、ガス導管を使って届けられます。 ガバナは、ガス導管の途中に取り付けられ、LNG基地から高圧で送り出された都市ガスを、中圧、低圧に減圧する圧力調整器です。
❺ ガスホルダー
使用量の変化に備えて、ガスを一時的にためておきます。
❻ 工場や大型のビルなどに届けられる
中圧になったガスは、主に工場や大型のビルなどで使われます。
❼ 地区ガバナ
送られて来た中圧のガスを減圧して、家庭や商業施設向けに、低圧のガスにします。
地区ガバナとして使用される
ガバナユニット
ガスの使用量の増減にかかわらず、ガスの圧力を自動的に一定に保つ機能を持っています。
❽ 各家庭などに送られる
低圧になったガスは、主に家庭や商業施設で使われます。
❾ ガスメーター
ガスの使用量は、メーターで計る
みなさんの使用するガスの量は、ガスメーターで計っています。
国産初のガスメーターは、1904年に金門商会（現アズビル金門）によってつくられました。その後、安全装置や通信装置の組み込み、よりコンパクトなサイズに改良されるなど、ガスメーターは進化を続けています。
現在使われているガスメーター
都市ガスの圧力はガバナで調整されているのね
ガス、水道の検針方法はどんどん便利に
なっています
みなさんが使ったガス、水道の量は、ガスメーターや水道メーターで計り、定期的に検針員の方が、メーターの設置場所に確認しに行きます。
離島など、検針に行くのに時間や手間がかかる場所や、積雪などで確認しにくい場所では、少ない電力で、遠くにメーターの検針値を届ける「LPWA」という無線通信技術を利用したシステムも活躍しはじめています。LPWAを利用したシステムでは、検針がスムーズに行えるだけではなく、月1回だった検針を毎日行うことも可能になります。毎日の検針値から、いつどのくらいのガスや水道を使うのか、わたしたちの生活パターンがわかります。またその情報を元に、使用方法や使用時間などの見直しを行うことで、わたしたちのライフスタイルを、今まで以上によりよいものに変えていくことができます。
ガスや水道の使用量を検針する
基地局で検針値などの情報を受け取る
LPWAのしくみ
一か所に集まったよ！
基地局から送られて来た
検針値などの情報を受け取り保管する
ガス会社や水道局などが、必要な情報を受け取る
ガスメーターの開発、製造をしています
アズビル金門 経営企画部 安父 藍さん
わたしたちアズビル金門は110年を超える歴史の中で、ガス・水道というライフラインを支えるさまざまな製品・サービスを世の中に提供してきました。わたしが持っているガスメーターも大きく重いものでしたが、手で持てるほどコンパクトに改良されたメーターの一つです。ライフラインを支えてきたことに誇りを持ち、日々計量・計測技術の研究・開発に取り組んでいます。
わたしが所属している経営企画部では、ガス・水道メーターをつくる会社だということをPRする、宣伝広報活動もしています。皆さんに快適な生活を提供できる仕事に携わりたいなと思い、この仕事を選びました。これからも、ガス・水道メーターの新たな価値を提供していきたいと思います。
私たちと一緒に、世の中がより豊かに
なるよう、ライフラインを支えましょう
