
どうしていろいろな形の容器があるの?

身のまわりをよく見ると、さまざまな形の容器がありますね。容器には、どうしてこんなに種類があるのでしょうか? 使いやすい容器の開発や詰め替え容器の普及、リサイクルの研究にも取り組んでいる、花王に教えてもらいました。
中身を保護し、より使いやすくするために、
中身や目的に合った形の容器が用意されているからだよ。


❶ポンプタイプの
シャンプー

❷紙で包まれた
石鹸


❸スプレータイプの
整髪料

❹ボトルタイプの
化粧水

❺ワンプッシュタイプの
液体洗剤

❻紙の箱に入った
粉洗剤

❼チューブタイプの
歯磨き粉

❽泡のポンプタイプの
ハンドソープ


❾ボトルタイプの
食器用洗剤

❿スプレータイプの
漂白剤

家の中だけでも、こんなにいろんなタイプの容器が使われているのね!
容器の役割1
中身を保護する!
容器のいちばん大事な役割は、中身の品質を保つことです。中身を劣化させるものは、温度や湿度、空気や日光、微生物など、実にさまざま。また輸送中の衝撃なども考えて、製造してから、家で使い切るまで、それらの影響から中身をしっかり守ります。

容器の役割2
使いやすくする!
容器は、使うときに、中身を安全に出せるよう、使う人を助ける役割もあります。さらに、ハンドソープを泡にしてくれたり、キャップで洗剤を計量できたりするなど、使うシーンに合わせた便利な機能がついた容器もあります。

詰め替え容器には工夫がいっぱい!
詰め替え容器には、子どもでも、お年寄りでも、だれでも簡単に詰め替えやすいように、さまざまな工夫がなされています。詰め替えを簡単にして、みんなに気軽に詰め替えてもらえるようになることが、結果的にエコにつながっていくからです。

ラクラクecoパックの構造

目が不自由な人でもシャンプーとコンディショナー、ボディソープの区別がつくように本体容器についているキザミが詰め替えパックのキャップの天面にもついている。

注ぎ口に板がついているので、ボトルの上部をしっかり支えて倒れにくくなっている。

▲しっかり安定するから、両手で詰め替えられる

▲最後までムダなく出せて、最後はぺたんこに!
詰め替えれば、こんなにエコ!
容器はとても大切ですが、使い終わったら、どうしてもゴミになってしまいます。ゴミを減らすためのひとつの方法が、同じ容器に中身を詰め替えることです。たとえば、あなたがボディソープを10本使ったと考えてみましょう。毎回、ポンプの容器を買うのと、1本だけ買って、次からは詰め替えたときで、容器のプラスチックの量はどれくらい違うでしょうか。

詰め替えパックのリサイクルを目指して!
詰め替えた後の洗剤やシャンプーなどのパックを回収して、再生プラスチックのブロックにすることで、リサイクルや資源について考えていただくのが「リサイクリエーション」の活動です。現在、神奈川県鎌倉市などの自治体と協力した社会実験が進んでいます。

▲回収ボックス(江ノ電鎌倉駅)

▲ブロックで、「未来にあったらいいもの」をつくる子どもたち(鎌倉市)
これなら、ボクにもできる
エコだね!

使いやすさを追求して新型容器を開発しました!
花王包装容器開発研究所 森谷始旦さん
4月に発売した「アタックZERO」は、汚れがよく落ちるのはもちろん、容器の使いやすさにもこだわった液体洗剤です。以前から、1回押すだけで決まった量の洗剤を出すことができる、プッシュ式の容器をつくることができないかと考えていました。キャップの目盛りを見ながら洗剤を量るのは、手間がかかるうえ、こぼしやすいという課題があったからです。そこで、さまざまな試作品を作って、テストを繰り返した結果、テコの原理を使って、片手で、しかも軽い力で押せる容器の構造を開発しました。使っていただいた方からは、「取っ手がにぎりやすい」「片手でかんたんに量れる」と、好評の声をいただいています。これからも、より「使いやすい容器」をお届けできるよう、研究に取り組みたいと思います。
テコの原理を利用した新容器、
ぜひ、使ってみてね!
