
良い枕ってどんな枕?

毎晩なにげなく使っている枕には、きちんとした役割がありました。452年の歴史を持つ東京西川に、枕について教えてもらいました。
自分の体形に合った枕です。
もしも枕が合わないとこんなことが…
枕は、頭をのせるだけのものではなく、ぐっすり眠るための大切な寝具の一つです。もしも自分に合わない枕を使い続けると、頭痛や肩こり、いびき、不眠症など、さまざまなトラブルの原因になるかもしれません。

合わない枕だといろいろなトラブルを生む可能性があるのね

そもそも枕の役割って何?
私たちの首の骨は、ゆるやかなS字形のカーブを描いています。寝ている時も、このカーブを保つことが、睡眠の質を高めるために大切です。
枕の役割は、このカーブにより生まれたすき間を埋め、首を支えることで、寝姿勢を安定させ、心地よい眠りへ導くことです。

▲このすき間を埋めて首を支えることが枕の役割
立っている時の姿勢(左図)が、横になっても保たれている状態が、寝る時の自然な姿勢です。
枕の正しい当て方
枕は頭だけをのせるのではなく、首を支えるものです。横になった時、枕を肩口に当たるくらいまで引いて、首にフィットさせるように、後頭部から首までをのせるのが、正しい枕の当て方です。
○正しい当て方
後頭部から首筋にかけての全体で頭部を支えるので、首や肩に負担がかかりにくくなる

×正しくない当て方
頭部だけしかのせていないので、首が不安定で、首や肩に負担がかかりやすくなる

良い枕はどうやって選んだらいいの?
良い枕を選ぶには、五つの条件を満たしていることが大切です。また五つの条件を満たすには、四つのポイントが重要になります。
枕選びの5つの条件
条件1
首をしっかり支えられる
条件2
後頭部にフィットする
条件3
仰向け寝、横向き寝のどちらにも対応できる
条件4
寝返りに対応できる十分な横幅がある
条件5
高さの調整ができる

枕選びの4つのポイント

頭が沈みこんだ時に、頭から首にかけてフィットしているか、姿勢が崩れていないかが大切です。また、仰向け寝に比べ横向き寝は、肩幅の分、より高さを必要とします。どちらにも対応できるものを選びましょう。
仰向けで寝る場合
○正しい当て方

×低すぎる枕

×高すぎる枕

横向きで寝る場合
○正しい枕

×正しくない枕

▲横になった場合、仰向け寝より、肩幅の分だけ高さが必要になる

寝返りしても頭が落ちず、しっかり支えられる大きさが必要です。目安は、頭が三つ入る大きさ(横幅60cm以上、奥行き40cm以上)です。

硬すぎず、軟らかすぎずがベストです。軟らかすぎると、頭部が不安定になりがちです。逆に硬すぎると、限られた場所だけで枕にかかる力を支えるため、しびれなどの原因になることもあります。

リラックスできる、好きな感触の素材を選びましょう。また、通気性が良い、洗濯ができて衛生的、型崩れしにくいといった点も選ぶポイントになります。
最新の枕はこんなにすごい!
より多くの人が、快適な睡眠を得られるよう、さまざまな枕が、研究・開発されてきました。
東京西川でも、整形外科医と共同開発を行い、後頭部・首・肩の3点でバランスよく頭部を支える立体形状の枕を作っています。

東京西川が開発した
医師がすすめる健康枕
最適な圧力バランスで眠りをサポートする。寝姿勢や好みに合わせて選べる豊富なラインアップ
ぐっすり眠るための寝具を作っています。
東京西川 スリープマスター 富下瞳さん
私は昔から眠ることが大好きで、眠りや眠る環境についてもっと知りたい、勉強したいと思い、寝具作りで長い歴史を持つ東京西川に入社しました。
私の仕事は、主に社内や一般の方々に向け、睡眠や寝具に関するセミナーを行うことです。小中学校でも出張授業を行っていますが、寝具についての正しい知識を持つ方はまだ少ないので、枕の役割や選び方をお話しすると、驚いたり興味を持ってくれたりします。私との会話を通して、寝具に関心を持ってくれることは、とても嬉しいことです。この記事を読んで、眠りに興味を持った方は、まずは自分の寝具を見直してみてください。自分に合った寝具を使うと、きっと翌朝の目覚めが違うはずですよ。
大切な眠りを支える
お仕事をしています
