
温泉はただのお湯と何がちがうの?

日本は全国どこにでも温泉がある、世界有数の温泉大国。おうちで入るお風呂のお湯と、温泉って、何が違うんでしょう? スーパー銭湯の極楽湯に、教えてもらいました。
「温泉」のお湯は、さまざまな基準を満たした、特別なお湯なんだよ。

「温泉」の定義は、温泉法という法律で決められています。地中からわき出ている水やガスならどんなものでも温泉になるわけではなく、特定の条件を満たしている必要があります。

▲温泉分析書
温泉の温泉分析書を見つけたら、よく読んでみよう。

温泉とは…?
温泉とは、地中からわき出る温水、鉱水および水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、温泉源での温度が25度以上のものか、決められた物質(※)のうち、どれか一つを基準値以上含んでいるものを指すと、法律で定められています。
※二酸化炭素やラジウム、ラドンなど、19種類の物質があります。
日本は全国どこでも、温泉だらけ!
日本は全国どこででも温泉がわき出る、世界有数の温泉大国。極楽湯は全国に38店舗ありますが、そのうちの23店舗で、天然温泉が楽しめます。天然ではなくても、健康のための工夫を凝らしたさまざまな温泉が、各地にありますよ。
横浜芹が谷店

▲地下1500メートルからくみ上げた天然温泉をそのまま提供しています。また、水素や炭酸ガスを溶け込ませた人工温泉も人気です。
三島店

▲地下1300メートルからくみ上げた温泉を、檜風呂、壷湯、温鉱石を敷き詰めたうたた寝湯など、さまざまな湯船で楽しめます。
柏店

▲広々とした露天風呂で楽しむ天然温泉が魅力。血行を良くし、新陳代謝を促進して美容効果も期待できる、高濃度炭酸風呂もありますよ。
君の家の近くの極楽湯は、どうかな?

▲極楽湯キャラクター
ごくちゃん(左)とらくちゃん(右)
温泉は、どうして体にいいの?
昔から、人は温泉を病気の治療などに利用してきました。これは、温泉に溶けている成分が、皮ふを通して体に吸収され、さまざまな作用をもたらしてきたからです。以下は、代表的な温泉と、その効能です。
ナトリウム塩化物泉(食塩泉)
お風呂から上がってもポカポカ温かさが続くお風呂。「熱の湯」とも呼ばれます。筋肉の緊張をほぐし、体の隅々まで血行が良くなります。
ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)
皮ふの表面にあるあかなどの汚れを溶かして洗い流し、皮ふの表面にある角層という部分を柔らかくします。入ると肌がヌルヌルして、しっとりします。肌がきれいになるので、「美人の湯」「美肌の湯」などとも言われます。
二酸化炭素泉(炭酸泉)
温泉中に溶け込んだ炭酸ガスは、抹消の血管を広げて血圧を下げる作用が強く、血行を良くします。冷え性などによく効くとされています。
鉄泉
地中から湧き出る時は無色ですが、空気に触れるとすぐに錆びて褐色のお湯になります。よく温まるので、冷え性、筋肉痛、関節痛、慢性湿疹などによく効くとされています。
温泉で病気やけがの療養をすることを、「湯治」というのよ。

温泉ってどうやって探すの?
日本は豊かな温泉に恵まれた土地が多いとはいえ、でたらめに穴を掘っても温泉が出てくるわけではありません。地道に下調べをし、自治体にも許可をもらって、慎重に工事を行います。1000メートル以上もの深い穴を掘ることもあるんですよ。

▲深い穴を掘るため、機材を支えるためのやぐらを組みます。やぐらの高さは、数十メートルになることもあります。

▲温泉を掘っている様子。無事温泉を掘り当てたら、成分を調べて、温泉の設備を整えます。
地域密着のお風呂を目指しています
株式会社極楽湯 代表取締役社長 髙野透さん
お風呂の時間は、私たちの生活で、もっともリラックスできる時間です。お客様に、心の底からリラックスしてお風呂を楽しんでいただくために、私たちは仕事をしています。安全を確認するために、科学的な基準をしっかり作り、守ることを徹底していることもその一つです。
もちろん、極楽湯は楽しむための施設ですから、映画やアニメとコラボレーションしたり、お客様に喜んでもらうためのイベントも考えます。
地域との密着も大切にしています。全国各地にたくさんの「極楽湯」がありますが、社会・文化・自然環境はそれぞれの地域でさまざま。皆さんの日常生活の延長上にある「お風呂」だからこそ、地域の人たちが安心して通えるような、親しみやすい店舗を目指しています。
極楽湯は、世界にも進出しています。ニッポンの文化で
あるお風呂を、世界中に広めたいと考えています。


▲中国・武漢にある極楽湯