
コーヒーはどうやって作られているの?

大人になったら飲んでみたいコーヒー。あの真っ黒な飲み物は、どんなものからどうやって作られているんでしょうか?全日本コーヒー協会に教えてもらいました。
コーヒーノキという植物から実を収穫して、コーヒー豆にしているんだよ。

右の写真がコーヒーノキの実です。赤く熟した実はサクランボに似ていることから「コーヒーチェリー」と呼ばれています。
収穫後の実は短時間で腐ってしまうため、皮や果肉などを除去して、コーヒー豆になる種子を取り出します。こうした精選作業を生産国ですることで、長期保存に耐えられるようになり、世界各国に輸出されています。
輸入されたコーヒー豆は、まだ味も香りもほとんどない状態です。輸入国で焙煎という加熱作業をすることで、コーヒー本来の味と香りが作り出されます。
原産地からコーヒー豆が届くまで

苗木
苗床に種をまきます。発芽して苗が成長したら、農園に植え替えます。


開花
苗を植えて4~5年で成木になり、小さな白い花を咲かせます。


収穫
緑色の実がなります。6~7カ月たって赤く熟したら収穫!


精選
洗浄・乾燥・選別などの精選作業を機械や手作業で行います。


選別
サイズによって選別して、異物や欠けたコーヒー豆を除去します。


試飲
実際に飲んでみて、香りや苦み、酸味などの味わいの評価をします。


船で輸出
検査を経た良質なコーヒー豆を麻袋に詰めて、世界に輸出します。

一杯のコーヒーにはたくさんの人たちの知恵と労力が つまっているのね!
コーヒー豆の種類を世界地図で見てみよう!

エチオピア産とイエメン産がある。原産国独自の野性味を持つといわれる
タンザニアでとれるアフリカを代表するコーヒー豆。香り高くコクがある
インドネシア産の代表種。独特の苦みと風味があり濃厚なコクがある
インドネシアのスラウェシ島でとれる。カロシ地区産とトラジャ地区産がある
さわやかで豊かな酸味と甘い香りが特徴
中南米の小さな国であるグアテマラで生産。豊かな酸味と独特のコクと香り
ジャマイカのブルーマウンテン地区で生産。バランスのよいコーヒー
豊かな風味とやわらかい酸味を持つ、マイルドなコーヒー
世界第1位のコーヒー生産国。香ばしい風味が特徴
赤道をはさみ北緯25度から南緯25度の間がコーヒーの生産に適していて、その地域は「コーヒーベルト」と呼ばれています。
世界60カ国以上がコーヒーを栽培しています。日本でも東京都(小笠原諸島)、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県などで栽培に挑戦しているところです。 ブラジルは平坦な土地なので機械による収穫ができますが、山間部の斜面を利用しているコロンビアでは、一粒一粒丁寧に収穫。インドネシアなどでも、豊富な労働力を生かした手摘みが行われています。


▲ 労働力が豊富な地域や山間部は、手摘みが主流!
日本は世界47カ国からコーヒー豆を輸入しています。
一般社団法人全日本コーヒー協会 会長 横山敬一さん
コーヒーは13世紀ごろ、アラビアを中心としたイスラム圏で、薬として飲まれたのが始まりとされています。日本では実にさまざまなコーヒーを飲むことができます。日本のコーヒー豆の輸入量は、世界第3位。47カ国からコーヒー豆を輸入しています。 コーヒー豆の品質と安心安全を確保する取り組みは、生産国に始まり日本に届いてからも続けられています。検査基準は世界一厳しく、日本に到着してからも残留農薬検査などさまざまなチェックを行っています。
多くの人たちが心を込めて作ったコーヒー。大人になったらぜひ楽しんでみてください。
よりすぐりのコーヒー豆だけが、日本の消費者に届けられています。
