
船長ってどんな仕事をしているの?

アニメや映画などでもおなじみの船長(キャプテン)。名前はよく聞くけれど、実際にはどんな仕事をしているんでしょうか? 日本郵船に教えてもらいました。
船の最高責任者として、針路を決めて乗組員たちをまとめているよ。

船長には、乗客や積み荷を目的地まで安全に運ぶという使命があります。天気や海の状況を見て針路を定めて、自ら操船の指揮をとることも。安全を守るために必要であれば、乗客に対して命令することもできます。 船の最高責任者として、豊富な知識と経験が必要とされるお仕事です。重い責任を持つ船長を支えているのが、航海士、機関士、部員です。
航海士はこんな仕事をしています

▲ブリッジではつねに航海士が安全を確認!

▲港からの出入港でも活躍!
船が安全に進むように操るのが、航海士のお仕事です。
船を操る場所であるブリッジでは、航海士が交代で常に見張りをして、安全を確認しています。船が港から出る時は岸から離れる作業を、港に入る時は岸に着ける作業の監督をしています。
港での荷物の積みおろしの指揮をとったり、航海中の荷物の管理をするのも航海士のお仕事。航海日誌を書いたり、海図やレーダーなどの道具の点検や整備なども担当しています。
外航船の乗組員は20~25人!
外国に行く外航船に乗船している船員は、意外と少なく25人ほど。船長以下、甲板部、機関部、司厨部で構成されています。
制服についている肩章や袖章で階級がわかるようになっているケモ!


機関士は船の機械の責任者!
機関士は航海士と連絡をとりながら、船を動かすエンジンの操作をしています。船のエンジンや機械を問題なく動くようにするのが、機関部で働く機関士のお仕事です。
世界最大級の船のエンジンは、なんと大型トラック250台以上のパワーがあります。エンジンの他にも、電気をつくる発電機や、海水から水をつくる造水器など、いろんな機械を操作しています。
こうした機械や道具の整備も大切なお仕事。常に点検して、問題がないようにしています。

▲船の機関室はとっても大きい!

▲機械の操作はすべて任されています
1日のスケジュール
航海士
1日8時間の勤務。3人で4時間ごとに交代をしているよ。

機関士
基本的には朝8時から夕方5時まで。毎日交代で夜の見回りもしているよ。

- 17~8時 朝ご飯
- 212~13時 昼ご飯
- 318~19時 晩ご飯
- 422~23時 夜の見回り
世界中に行くことができます
仕事で世界中に行くことができるのが船乗りの魅力。5~6カ月ぐらい船に乗った後は、2~3カ月の長いお休みをとることができます。
船に乗っていると毎日雄大な自然を楽しめるし、世界中のおいしいご飯を食べられるのも楽しみの一つです。

▲エジプトの都市アレクサンドリア

▲海上は満天の星空!

▲イルカやクジラも見られる!

▲シンガポールの海上

▲エジプトのスエズ運河

▲世界中のおいしい料理が食べられるよ!
長く船に乗った後はそのぶん長いお休みがもらえるのね!

船乗りは仕事も休暇も充実していて楽しいです!
日本郵船株式会社 船長 相原隆志さん
実は、日本の貿易の99%以上が船によって行われています。船乗りはみんなの生活の基盤を支える、とてもやりがいのあるお仕事です。
一度船に乗ったら、しばらく家には帰れません。その代わり世界中のいろんな国を見られるし、船の中もスポーツができる場所があったりパーティーがあったりと、楽しく生活できるようになっています。大人になるとなかなか長いお休みをとるのは難しいけれど、船乗りなら2~3カ月という長いお休みをもらえるので、休暇中にいろんなことができるんです。
海や船が好きな人はもちろん、世界中に行ってみたい人やチームワークを大切にする人が向いています。機関士は大きな機械を任せてもらえるので、機械が好きな人もぜひ船乗りを目指してみてください。
ぜひ船乗りを目指してください!
