
東海道新幹線の安全は誰が守っているの?

東海道新幹線の安全を守っているのは、運転士さん? 車掌さん? いいえ、それだけではありません。人の目につかないところでもたくさんの人が働いています。東海道新幹線を運営するJR東海に聞きました。
東海道新幹線の安全は、
多くの「縁の下の力持ち」によって守られているよ。
東海道新幹線は1964年の開業以来、乗車中のお客様が死傷される事故は0件。そしてほとんど遅れることがなく、1年間で運ぶお客様の数は日本の人口(約1億2600万人)よりも多いのです。そんな新幹線を支える人たちを見てみましょう。

新幹線なるほどデータ
開業から乗車中のお客様
が死傷される列車事故

1列車あたりの
平均遅延時間
(2018年度実績)

1年間の乗客数
(2018年度実績)


平均遅延時間は自然災害での遅れを含んだ数値なんだ。つまり、いつもはほとんど遅れないってこと。

「運輸」の仕事は新幹線でお客様をお運びすることなどです。
運転士さん

▲運転士さんは、高い運転技術が必要で、睡眠や食事などの体調管理も大切
車掌さん

▲車掌さんは、切符の確認、乗り換えの車内アナウンス、ドアの開け閉めなどをする
駅員さん

▲駅員さんは切符を売ったり、案内をしたり、ホーム上の安全を守ったりしている
指令所の人たち

▲新幹線の運行情報などを管理して、指示を出すなどする

▲新幹線総合指令所のようす。ここは新幹線の「頭脳」の役割をはたしている
お客様に接することが
多く、身だしなみにも気
をつけているよ。

「車両」の仕事は新幹線車両の検査などです。
新幹線は車両基地、工場で定期的に検査を受けます。走った距離や日数によってさまざまな検査があり、すべての新幹線の車両が検査されます。

▲パンタグラフやブレーキ装置などをチェック

▲部品を取り外すようなこまかい検査もある

▲ほとんどの部品を取り外して検査したり、色を塗り直したりして、車両全体が新品のように生まれ変わる検査もある
新幹線の車両を毎日、安全に走らせるには、日頃の検査が欠かせないんだよ!

「工務」の仕事は線路や架線の保守などです。
線路の点検や保守は、新幹線が走り終わった夜中に行われます。人の目にふれることは非常に少ないですが、とても大切な仕事です。

▲レールの傷やすり減り具合を検査して、定期的にレールを取り換える
レールやバラストの状態が悪くなると新幹線が揺れるなどして乗り心地が悪くなる。だからしっかり点検しているよ!

▲バラストは列車がたくさん通ると状態が悪くなるので、突き固めたり、交換したりする

バラストは、線路のレールやまくら木の下に敷いてある石のことだケモ。

▲トロリ線はパンタグラフと接触してすり減っていくため、ある程度すり減ったら取り換える
トロリ線は列車が電気
を取り込むための電線
のことよ。

JR東海 広報部 辻原みなみさん
東海道新幹線は、運輸系統、車両系統、工務系統などさまざまな仕事があり、たくさんの人たちが働いています。他にも車内販売や清掃などの仕事もあります。こうした人たちのチームワークによって安全に走ることができているのです。

東海道新幹線に乗ってみてね!