商社は私たちの生活のどんな部分に関わっているの?
「商社」と一言でいっても、その仕事はあらゆる場面に及びます。私たちが毎日の生活で何げなく使っている道具や食品にも、商社はどこかで関わっています。商社の仕事について、日鉄物産に教えてもらいました。
私たちの生活のあらゆる場面に、商社が関わっているよ。
毎日着る服、乗る電車、住んでいる建物、食べる食品まで、私たちの生活で、商社が関わっていないものはないといっていいほどです。身近なものが商社の手を経て私たちの元へ届くまでを、見てみましょう。
衣服
衣服は、衣料メーカーの名前で売られていますが、衣服を作る段階では、商社が活躍しています。衣料メーカーの依頼に合わせて、デザインをしたり、素材を集めたり、作る工場を決めたり、できた衣服をお店まで運んだりします。
商社の仕事
衣料メーカーと話し合い、服のイメージを考えるよ
商社のデザイナーが、そのブランドに合わせてデザイン
服をたくさん作ってくれる工場に、生産を依頼して…
できた服がお店に並ぶよ
交通インフラ
鉄道のような大きな乗り物は、車輪や車軸、点検用の機械など、さまざまな部品を取り寄せて作られています。こうした大型機器の部品をメーカーの要望に応じて取り寄せるのも、商社の仕事です。
商社の仕事
新しい電車が作られることが決まったら…
必要な素材を求めて走り回る!
商社の関わりなしに、人々の生活は成り立たないケモ。
鉄
ビルや橋など、大きな建物の中に入っている鉄骨の多くは、日本国内で作られています。日本は世界でもトップレベルの鉄鋼の生産国。これらは国内だけでなく、海外でも広く使われています。日本で作った鉄を海外に輸出するお手伝いも、商社の大事な仕事です。これらの鉄は自動車や産業機械になって、日本にまた帰って来ることもありますよ。
商社の仕事
日本の製鉄所で鉄鋼製品を作る
日本の鉄鋼は海外でも大人気!重要な輸出品になっているよ
海外の工場で、車や機械に加工されるよ
日本の鉄を使った製品が海外で作られ、日本に輸入されることもあるよ
食べ物
私たちがよく食べている加工食品も、原料の仕入れから加工まで、商社が関わっています。例えばコンビニなどで売っているチキンナゲットは、南アメリカから鶏肉を仕入れ、アジアで加工し、日本に輸入しています。みんなの口に入るまで、長い距離を旅して届けられているんですよ。
商社の仕事
南米で飼育される鶏たち。そのまま日本ではなく…
アジアの食品工場へ!そこで加工されて…
私たちの食卓に届いているんだね!
海外に工業団地を作ることもある!
海外に工場を作りたい日本の企業を集めて、工業団地を作るときにも、商社が活躍します。企業の要望に応じて土地を整備し、工場に必要な電気や水などのインフラを引き、輸送用の道路や自然災害に備えた堤防なども作ります。現地では働き口を増やすこともでき、その国の経済発展に貢献できる、ダイナミックな仕事です。
▲タイのロジャナ工業団地
商社の仕事は、地球全部が舞台です
日鉄物産株式会社 人事部
三浦哲也さん、植田裕真さん、小竹綾華さん、土屋僚太郎さん
商社は、人々の要望に応える何でも屋さんです。どこかに「こんなことができないかな」と考える人がいたら、それをかなえるためにがんばるのがお仕事です。何かを作りたいと思ったら、その原料を探して、作ってくれる工場を探して、工場がなければ自分たちで建ててしまったりもします。地球上どこでも、いえ、君たちが大人になるころには、宇宙だって商社の仕事の舞台になっているかもしれませんね。チームみんなで力を合わせて世の中に出した製品などを、身近なところで見ることができたとき、とてもやりがいを感じますよ。