
食の製販一体って何?

世の中にはいろんな食品が売られているよね。でも、それらの食品はどんな材料で誰がつくったのかなど、分かりにくいものもある。でも、「食の製販一体」なら分かりやすいんだ。どういうことか業務スーパーに教えてもらったよ。
食材を育てるところから、食品の製造や販売まで、すべて自分たちで行うことだよ。
製販一体とは、まず材料をつくり(生産)、それを商品にして(製造)、お客さんに売る(販売)といった工程のすべてを、自分たちの会社で行うこと。近年はこうしたしくみに取り組む会社が増えてきています。

食の製販一体、どういうことか 具体的に見ていこう!

養鶏農場
小さなひなから、大きな鶏になるまで育てる。


▲業務スーパーでは、吉備高原どりや上州高原どりなどを育てている。
工場へ出荷
(養鶏場、処理場、工場が直結しているところもある)


食品加工工場
鶏肉をさばいたり、加工食品などをつくったりする。


▲工場で鶏肉をチキンカツに加工しているところ。



▲商品をつくって販売するまでには、さまざまな検査を行って安全を確かめている。
お店へ配送
新鮮さを保つため、とくに鶏肉は急いでお店へ!

最短1日

お店で販売
鶏肉も加工食品も、自分の会社でつくったものだから、安全で安心なものを提供できる。


▲鶏肉やチキンカツなどの商品がお店で販売される。

新鮮だし安いし安心だね
製販一体で商品を安くできるひみつ
生産や製造などが他の会社の場合、その会社のもうけ分もあわせてお金を払う必要があります。でも、すべてを自分の会社で行えば、余計なもうけ分を支払う必要はありません。その分、商品の値段を下げることができるのです。

食品を製販一体でつくっている会社はまだ少ないんだって
世の中に増えている
製販一体のしくみをもつ会社!
製販一体は、商品開発も自分の会社で行うため、他のお店にはない特徴を出しやすくなります。
食の製販一体
「業務スーパー」

食品業では日本最大級の製販一体企業。全国に800店以上ある。
服の製販一体
「ユニクロ」

衣料品の生産から販売まですべて行い、世界に広がっている。
家具の製販一体
「ニトリ」

家具やインテリアを扱う。日本全国と台湾にもお店がある。
いろんな製販一体があるんだケモ!

製販一体は「安全・安心」につながっている!
ある商品が、「いつ、どこで、誰によってつくられたのか」をはっきり分かるよう記録して、情報を追跡できるようにすることを「トレーサビリティー」といいます。特に食品はトレーサビリティーの明らかさが求められます。その点、製販一体はすべてを自分の会社で進めるので、品質などの管理がしっかりできます。もし何か問題があった場合、すばやい対応もできます。製販一体は食の「安全・安心」につながっています。

「品質」と「安さ」の両立を目指しています!
神戸物産 西日本商品MD部販促 天川有希さん
わたしたち神戸物産は、全国で「業務スーパー」を展開しています。業務スーパーの特徴は、日本ではまだめずらしい「食の製販一体体制」をつくったこと。いいものをより安く、お客さんに提供したいという気持ちからでした。「品質」と「安さ」を両立することはとても難しいのですが、お客さんに喜んでもらうために、これからも努力を続けていきます。
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行ってみてね!
