真珠のキラキラは何でできているの?

株式会社ミキモト

丸くて美しい輝きを放つ真珠は、昔から貴重な宝石として親しまれてきました。真珠やジュエリーについて、ミキモトに教えてもらいました。

真珠やジュエリー

貝殻のキラキラと同じものでできているよ!

真珠は貝の中で育つ

真珠は、アコヤガイなどの貝の中にできる宝石です。真珠には、天然真珠と養殖真珠の2種類があります。天然真珠は、何らかのきっかけで外套膜(貝ヒモ)の一部が貝の体内に入り、貝殻のキラキラをつくるものが出て、真珠となったものです。養殖真珠は、天然真珠が偶然できるきっかけを人の手で行います。

真珠は貝の中で育つ
yui

真珠は、日本を代表する宝石なのよ

養殖真珠ができるしくみ

貝の体内に、外套膜を小さく切ったもの(ピース)と別の種類の貝の貝殻を丸く削ったもの(核)を入れます。ピースの一部は核を包み込むように袋をつくり、袋の中に貝殻のキラキラと同じ成分を出して核を覆っていきます。こうしてできるのが養殖真珠です。

養殖真珠ができるまで(アコヤガイの場合)

①核入れをする

2年半ほどかけてアコヤガイの赤ちゃんを育てて、大人になった貝にピースと核を入れる「核入れ」手術を行います。

核入れをする

「核入れ」手術
ピースと核を、手作業で貝に入れます

②貝を管理する

「核入れ」手術が終わったアコヤガイは、海の中で1年半ほど大切に育てられます。美しい真珠がつくれるよう、貝の手入れや掃除を定期的に行います。

貝の管理

貝の管理
貝が元気に育っているか、健康管理に気を配ります

③貝から真珠を取り出す

アコヤガイを引き揚げて、真珠を取り出します。その中でも、品質の良いものだけが宝石としての真珠になります。

貝から真珠を取り出す

養殖に使われるいろいろな貝

真珠の養殖には、いくつかの貝が使われています。真珠の色や形は、それぞれの貝によって少しずつ違っています。

養殖に使われている貝
シロチョウガイ

シロチョウガイ

主に白くて大粒の白蝶真珠ができる

クロチョウガイ

クロチョウガイ

美しい黒蝶真珠ができる

アコヤガイ

アコヤガイ

美しい光沢のアコヤ真珠ができる。日本で一番養殖に使われている

イケチョウガイ

イケチョウガイ

オレンジや紫色などの淡水真珠ができる

マベガイ

マベガイ

半円形で、虹色の光沢がある半形真珠ができる

世界初の養殖真珠が誕生!

世界初の養殖真珠が誕生!

美しい真珠は、長い間人の手ではつくり出せない、奇跡の産物でした。そのため、高価で貴重な天然真珠を求める人々によって、真珠が育つ貝が乱獲されるようになりました。
アコヤ真珠がとれるアコヤガイの絶滅を心配した御木本幸吉は、貝の保護と増殖に取り組み、やがて人の手で真珠をつくり出すことに挑戦します。試行錯誤の末、1893年、ついに世界初の真珠の養殖に成功しました。

世界初の養殖真珠が誕生!

世界で愛されるジュエリーをつくっています

答えてくれた人

株式会社ミキモト ジュエリーデザイナー 吉崎佐知江さん

ミキモトは、養殖真珠の生産から、ジュエリーのデザイン・製作・販売まで、真珠をはじめ様々な宝石を使ったハイクオリティーなジュエリーを、100年以上にわたり世界中にお届けしています。
私のしごとは、お客様の依頼を受け、イメージに合ったオーダージュエリーをデザインすることです。お客様の期待に応えられ、喜ぶ顔を見られた時は、とても嬉しいです。
ミキモトには、他にもたくさんのデザイナーがいて、常に美しく独創的なジュエリーを追求し、表現し続けています。

ジュエリーができるまで

1
デザイン画を描く

オーダージュエリーは、お客様の要望に応えてつくるジュエリーです。お客様のイメージをスケッチして、できあがりや立体感を意識しながら、図面となるデザイン画を描き上げていきます。

デザイン画を描く

2
素材を選ぶ

真珠やダイヤモンドなどの宝石の中から、デザインに合った素材を選びます。

素材を選ぶ

3
職人がジュエリーをつくる

熟練の職人が、デザイン画を元に、金属で土台となる細工づくりを行い、真珠やダイヤモンドなどの宝石をセッティングして磨きを施し、ジュエリーを完成させます。

職人がジュエリーをつくる

4
真珠のジュエリーが完成!

左のデザイン画から、右のような真珠のジュエリーができました!

ジュエリーデザイナーに興味がある人は、きれいな
ものに触れて、自分の感性を育てるといいですよ!

真珠のジュエリーが完成!