ポテトチップスはどうやってつくるの?

株式会社湖池屋

みんな大好きなポテトチップス。どうやって作られているのでしょう? 日本で最初にポテトチップスの量産に成功した湖池屋に、聞きました。

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ポテトチップス

大きな機械で、一気に作るよ!

1年間に、5億袋近くのポテトチップス
がつくられているよ。

工場

じゃがいもの皮むきから袋づめまで、
自動化された工場の様子をみてみましょう。

❶じゃがいもの洗浄・皮むき

じゃがいもの洗浄・皮むき
ユイ

原料のじゃがいもは、
ポテトチップス用の
じゃがいもなんだね。

トヨシロ

トヨシロ

きたひめ

きたひめ

ポテトチップス用のじゃがいもは、私たちが普段たべるじゃがいもよりも糖分が少なく、あげてもこげ付きにくいじゃがいもを主に使用しているよ。

❷原料選別

原料選別

❸スライス

スライス

❹油であげる

油であげる

❺味付け

調味料(フレーバー)と混ぜ合わせて、
さまざまな味をつけるよ。

味付け

❻計量・自動包装

計量・自動包装
ポテトチップス

1年を通じて、日本産のじゃがいもを使うよ

1年を通じて、日本中のじゃがいもを使うよ

じゃがいもの収穫は、1年に1回。南から北にかけて、 桜前線のように収穫時期が移動します。湖池屋のポテトチップスは、100%国産のじゃがいもを使用。春先の九州産じゃがいもから始まり、日本全国のじゃがいもが使われます。もっとも多く使われるのは、北海道産のじゃがいも。収穫されたじゃがいもは一定の温度を保った倉庫で保存され、冬の間もポテトチップスをつくり続けることができます。

季節や産地によってじゃがいもに含まれる水分量やデンプンの量も変わるので、工場ではその日ごとに、あげる温度や時間を調整して、同じ品質を保っているよ。

工場の人

量産化の成功で、ポテトチップスは広まった

1960年代当初、まだポテトチップスは一般的なスナック菓子ではなく、手作りが主流の珍しいものでした。湖池屋を創業した小池和夫は飲食店で食べたポテトチップスに感動。自宅で手作りし、1962年に「湖池屋ポテトチップス のり塩」の販売を始めます。オートフライヤーの導入により、湖池屋が日本で初めて工場での量産化に成功したのは5年後の1967年。今ではポテトチップスは、誰もが知っている定番のスナック菓子となっています。

じゃがいもの切り方一つで、風味が変わる

ポテトチップスは、じゃがいもの切り方によって、風味や食感が変わります。例えば少し厚めにスライスすれば、じゃがいもの味が強く出て、より素材を生かした風味になります。スティック状にすると、面積に対してフレーバーがのる割合が増えるので、塩味や辛みなどを強く出すことができます。同じじゃがいもが原材料でも、楽しみ方は色々なんですよ。

厚切り

厚切り

スティック

スティック

あげ方の工夫で軽い食感を出すことに成功した商品もあるよ。

商品

世界で初めて作ったのは誰?

ポテトチップスを世界で初めて作ったのは、ジョージ・クラムさんだといわれています。1853年、ニューヨークのホテルでコックとして働いていたクラムさんは、お客さんに「フライドポテトが厚切りすぎる」と言われてしまいます。自慢の料理にケチをつけられたクラムさんは、腕のほどを見せてやろうと、じゃがいもを薄くスライスして油であげ、大皿いっぱいに盛って差し出しました。これが思わぬ好評を呼び、ポテトチップスは広まっていきました。ポテトチップスは、お客さんのご意見・ご要望から生まれたんですね。

スナック人生100年時代に向けて取り組んでいます

答えてくれた人

株式会社湖池屋 マーケティング部 髙戸万里那さん

ポテトチップスは、じゃがいもをスライスしてあげるだけ。でも、そのシンプルな工程の中に、湖池屋が受け継いできた約60年分の、ポテトチップスづくりのノウハウがぎゅっと詰まっているんです。季節や産地によって状態が変わるじゃがいもにあわせて工場の機械を調整し、変わらないおいしさを保つ工夫はもちろん、時代や食べる人にあわせた新しい商品も開発しています。
最近は「人生100年時代」に向けて、100歳になってもスナック菓子をおいしく食べていただけるよう、お口の健康をサポートするタブレット菓子「Pinky FRESH」も登場。小さなお子様からおじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなが笑顔でお菓子を楽しんでいただけるよう、がんばっています。

パッケージデザインも、ポテトチップスのおいしさや
商品の特徴がお客様につたわるよう、心がけています。

答えてくれた人