
通信の技術はどんなところに使われているの?

通信とは、情報を伝えることです。多くの情報をやりとりする現代において、通信は私たちの暮らしに欠かせない大切なものです。通信の技術がどう進化してきたのか、NTTグループに教えてもらいました。
- 通信の仕事
- 技術研究の仕事
- 新しい生活を生み出す仕事
電話やインターネットはもちろん、今ではいろんなエンターテインメントにも使われているよ。

私たちがいま便利に暮らせるのは、情報を伝える通信の技術が時代とともに発展してきたからです。音声で情報を伝える電話をはじめ、みんなが調べものやメールなどで使っているインターネットやスマートフォンなども、さまざまな通信技術の発展によって広がり、私たちの暮らしを豊かにしてきました。
超高速で大容量の通信ができるようになった現在では、通信技術はいろんなエンターテインメントにも使われるようになっています。
リアルなオンラインゲームで世界中の仲間と一緒に遊べたり、スポーツや音楽のライブをまるで会場にいるかのように体験できたり……。通信技術の進化は、私たちの生活を変えて、新しい文化を生み出していくんですよ。
通信の歴史
日本は江戸時代末期。まだ鎖国をしているよ
シリングやモールスなどが電信機を発明…❶
電信機は、黒船のペリー提督が2度目の来日時に
徳川幕府へ献上したんだよ

日本で初めて電信による通信が成功
東京・横浜で電報の取り扱い開始
ブレゲー指字電信機

グラハム・ベルが電話機を発明
東京・横浜で電話開通
ガワーベル電話機
1890年

自動交換機の導入開始
3号自動式卓上電話機
1933年

1945年に第二次世界大戦が終了
日本電信電話公社設立…❷
1964年に東京五輪が開催されたよ
プッシュホン
1969年

携帯電話の始まり
1987年

世界初のISDNサービスを開始…❸

コードレスホン
1988年

1989年に平成が始まったよ

インターネットが普及
iモードのサービスを開始…❹
iモード対応機種
1999年

携帯電話でも
インターネットが
できるように
ADSLや光回線のサービスを開始…❺
世界初の3Gサービス「FOMA」を開始
高速・大容量通信サービスの提供が本格化
FOMA対応機種
2001年

テレビ電話や
映像や音楽などの
情報配信が可能に
携帯電話をかざすだけで支払いができる
「おサイフケータイ」発表
おサイフケータイを搭載した
スマホも普及

映像サービス「ひかりTV」開始

災害などでいつもの通信が
使えなくなってしまったときに、
衛星回線による臨時の通信回線を提供。
以前より小型化して素早く設置できるようになったよ
災害時に役立つ小型衛星通信装置を開発

4Gサービスを開始

5Gサービス開始

IOWNの実現へ…❻
IOWNの実現へ…❻
未来へ
通信技術はこれからも進化していくんだね!

通信がわかるキーワード

❶【電信】電気信号を利用して情報を伝える仕組みで、なかでも「ツー」「トン」という信号音の組み合わせで言葉を伝えるモールス信号が有名。
❷【日本電信電話公社】アジア・太平洋戦争終戦後の復興期、電話設備を日本全国に広めるために国が設立。1985年に民営化して、NTTになったよ。
❸【ISDN】アナログ方式よりも通話やデータ通信が安定しているデジタル方式の通信回線。デジタル化により音声・データ・画像などの情報をまとめて扱えるようになっていった。
❹【iモード】携帯電話でメールやウェブページなどへのインターネット接続ができるようになったよ。
❺【光回線】光ファイバーを利用した通信回線で、電話回線(銅線)を使うADSLよりさらに高速。
❻【IOWN】光の技術を使って便利な世の中を実現するために世界中の会社が検討している未来の構想。
「5G」って何?
GはGeneration(世代)の略で、通信システムなどの世代を表しています。5Gは第5世代の通信方式のこと。5Gは2020年3月に提供を開始しました。4Gから5Gの進化を交通手段で例えると、車での移動が飛行機になったようなもの。より速く、より多くの荷物を最短距離で運べるようになります。
5Gは、4Gよりさらに多くの通信ができ、身の回りのいろいろなものがインターネットにつなげられるようになります。

3D空間「DOOR」でXRの世界を体験してみよう!
アバターで入る3D空間「DOOR」は、自分のルームをつくったり、他のアバターとコミュニケーションをとったりできます。遠く離れたお友だちと、同じ授業を受けることもできますよ。
※XR:VRやARなど、現実と仮想世界を融合させた最新技術の総称。

その場にいるかのように体感できるKirari!

Kirari!という技術では、高度な通信技術を使うことで、離れた場所で行われている競技空間を、まるごと伝送する(データを別の場所に伝える)ことができます。遠くにある競技場で繰り広げられている選手の映像や音声、競技場のさまざまな情報をリアルタイムに伝送することで、あたかも選手が目の前で競技を行っているかのような臨場感ある観戦を実現できます。

▲バドミントンの試合をリアルタイムに伝送したときのようす
常に未来を考えて、挑戦を続けています
日本電信電話株式会社 研究企画部門 IOWN推進室 中村公宜さん
NTTは、新しいコミュニケーションやライフスタイルを生み出して、それを当たり前にするために、新しい技術の研究を続けています。
信号機がなくても事故が起こらない交差点、 1年間充電しないでも使えるスマートフォン、宇宙から地球の気象をコントロール……。こんなワクワクするような未来を実現するために、さまざまな挑戦を続けています。
より良い未来のために、新しい技術を生み出しています

「IOWN」という技術を使うと、すごく詳細な地図が作れて、そこで車の位置や時刻を管理できるようになり、スムーズな交通や渋滞の回避など、便利で安心・安全な世の中が実現できます。

▲信号機がなくても事故が起こらない交差点